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グーグルに学ぶディープラーニング

少し前に読了した「グーグルに学ぶディープラーニング」。
分量はさほど多くなくさらっと読んでしまった本なので、あまり頭に残っていないのではと危惧し、振り返ってみることにした。

グーグルに学ぶディープラーニング

グーグルに学ぶディープラーニング

ディープラーニングの定義

前回の記事でも少し触れたが、ディープラーニング機械学習の一部である。では、機械学習はどんなものかというと、本書に書かれている定義によると、
「機械が答えを出すための手法を、機械が自動的に膨大なデータから学習してモデルを作る」ということ。ここでいうモデルとして、決定木や機能推論、ニューラルネットワークに加え、ディープラーニングが代表的な手法として挙げられている。機械学習の仕組みは、本書の例えにある通り子どもが知識を獲得していく過程を想像するとイメージがつかみやすい。
これに対してディープラーニング(深層学習)は、「複数の層の処理を重ねて複雑な判断をできるようにする技術」とあり、計算の量が膨大となるのが特徴であると書かれている。

なお、本書は「ディープラーニング機械学習の一部である」ことを強調しているために触れられていないようだが、私の理解では従来の機械学習ディープラーニングとの大きな違いの一つとして、前者では特徴量の抽出・設計作業を人間がおこなっているのに対して、後者では特徴を自動的に抽出して学習する、というものがある。
特徴量の抽出とは、例えば何かの動物を認識する場合、入力されたデータから身長、体重、顔の形、毛の長さといった特徴を数値化する作業のことを指す。これは職人芸と揶揄されることもある領域であり、機械学習の精度は特徴量抽出の良し悪しに左右されることも多い。ディープラーニングではこうした特徴量抽出の手間が省けるため、画期的な技術と見なされているように思われる。

ディープラーニング活用事例

最初に出てくる例が「Google Home」という音声認識自然言語処理機能を活用した端末であり、日々の情報収集やエンターテイメントの利用、家電類のコントロールを可能にするもの。この分野ではAmazon音声認識サービス「Alexa」を搭載したEchoという競合が存在するので、今後両者、はたまた第三者がどのように発展していくのか、興味深いところである。

次に紹介されているのは自動運転技術であり、この分野に関しては日本の自動車メーカーも大いに関係してくるということで、ニュース記事を目にすることも多い。

その次のデータセンターでの省エネ化事例も興味深く、設備運転の最適化にディープラーニングが活用されており、電力使用量の15%を削減可能にしたとのこと。

将来展望

企業での活用事例などは割愛して、最後に今後の展望について少しだけ触れてみたい。
ディープラーニングはたくさんのデータを必要とする「データハングリー」な技術であるが、少ないデータでの画像認識やノイズが含まれたデータから有意義な情報を取り出すといった課題に取り組んでいくことや、複数の分野の専門知識を融合させた新しいアプローチ(例えば動画認識)が必要になることも触れられていた。「AIの民主化」をミッションの一つとして掲げるグーグルが、今後こうした課題に対してどのように取り組み、どんなサービスを生み出していくのか、引き続き注視していきたい。